10万円で韓国へスノートリップ 中編 (2009年 過去記事)

この記事は旧サイトのバックアップからの再投稿です。内容は2009年当時の情報です。
2018年に大韓民国江原道平昌に冬季オリンピックが開催されますが今から7年ほど前の2009年、仲間と4人で平昌へスノーボード旅行へでかけた際の記事の続き。

前回の前編(前編の記事はこちら)ではソウル高速バスターミナル駅へ移動しました。今回は江陵へ移動するところから

いざ江原道江陵市へ

MAPバスに揺られること3時間ほど、江陵に到着。時刻は午前11時。
ここ韓国でも、バスターミナルの近くや駅の近くにはインフォメーションセンターがあることが多い。江陵バスターミナルに到着後すぐにインフォメーションセンターを探した。バスを下りたところから100mもないところにTourist Informationがあった。
観光案内所に入ると女の子スタッフが1名いる。安宿を紹介して貰おうと英語で訪ねるが、どうやら英語は通じないらしい。「少し待ってて」といって(言ったかどうかはわからない)外に出て行ってしまった。少し待つと英語を話すせる男性スタッフと連れてきてくれた。安心した、ここは英語が通じる。

江陵バスターミナルと観光案内所

おすすめの宿を紹介してもらい、ここ江陵から龍平(ドラゴンバレー)への無料シャトルバスのタイムテーブルを教えてもらう。2時出発のバスが目の前の道路から出るようなので、まずは宿を決め、着替えてからまたこの場所へ戻ることにした。ここまで英語で問題なくやり取りし江陵での滞在に安堵感を感じていた時、先ほどの女の子スタッフが一言。

「日本人ですか?」

僕ら全員「え?!」っと心の中で叫んだことは間違いない。いや、心の中だけではなく口から発していた。「なんだ、日本語喋れるの?」
英語が喋れないだけで、日本語はペラペラだ。しかも、会話に全く困らない程の綺麗な日本語。
男性スタッフとのやり取りは英語だったが、僕ら仲間での相談は日本語でしていたので、そのやり取りを聞いていたはずだ。全てのやり取りが終わったころに「日本人ですか?」・・・。 そりゃ無いよ、オネーちゃん。
しかし強い見方が出来た。これでここ江陵での滞在中に何かトラブルがあったとしても安心だ。

この度でお世話になったガイドブック「ロンリープラネット」。
地方都市へバスや列車を使って旅行をしたり、無計画に放浪したいならオススメのガイドブック。情報量がすばらしい。歴史や文化、地域情報などカバーしている情報が幅広い。もともと英語版のガイドブックを日本向けに翻訳し直したガイドブックだ。写真等のビジュアル情報は少ない。様々な国や都市のロンプラが発行されている。地球の歩き方では物足りない人にはオススメ。(2016年現在日本語版は廃盤)
ただし、ソウルだけとか有名観光地へ行くだけなら写真も豊富な「地球の歩き方」の方が便利がいい。

韓国のモーテル

江陵モーテル江陵での滞在はモーテル。Drama Motelという非常に綺麗なモーテルだ。
韓国のモーテルは地方都市のここ江陵ではそこら中にある。外観ラブホテル的だったりするが部屋の雰囲気は日本の旅館のような。もちろんカップルの利用も多いのだろう。だが、カップルの利用だけでは無く、1人での宿泊、家族での宿泊としてもよく利用されるとのことだ。ビジネスホテル×旅館×ラブホテルと言ったところなのだろうか。価格かなりリーズナブル。1泊30,000ウォン位〜。
僕たち4人が滞在先に選んだモーテルは、ダブルベットとシングルベッド、そして詰めれば3〜4人寝れそうなオンドル(韓国式床暖)。4人で利用するには広くて綺麗、快適だ。テレビも40インチを超える大きな液晶テレビ。唯一の不満点は、シャワールームが貧そで水圧が低いこと。シャワーノズルを持って、足を洗おうとすると完全に水(お湯)が出なくなる程。この部屋で1日一部屋50,000ウォン。今回の空港レート換算で、4,000円程度。1人1,000円といったところだ。安い。バスターミナルから車で5分ほどの位置にあるモーテルで、歩くには距離があるので毎回タクシーを利用した。大体片道2,100ウォン〜2,700ウォン程度。(200円程度)。
スノーボードを持っていると1台に全員乗れないので、タクシーを2台利用することになる。

韓国のスキー場はリゾート

韓国のスキー場はしっかりした施設のリゾート。施設の充実度だけでなくスタッフの教育もしっかりされている。
何より驚くのが営業時間。真夜中に滑れるところや朝方まで滑れるリゾートもあるのです。

フリーランには最適!龍平リゾート(ドラゴンバレー)

江陵のバスターミナル前にある市バス用のバス停から定期的に出ている龍平(ヨンピョン)リゾート行きの無料シャトルバスに乗り込む。このバスで40分ほどで龍平に到着。
到着時刻は午後3時前。リフトチケットを買おうとチケット売場へ行くと、16:30で一度CLOSEし、18:00〜夜の営業を開始するとのこと。たった、1時間半の為に高いチケット代を払って滑るのももったいないという意見でまとまり、ゴンドラ1回券を購入してひとまずゴンドラでピークへ。
コースは凄く長い。ただ、スロープの幅が狭く今は閉鎖されたARAIのスロープを思い出させる。コース内は人工雪でスロープ脇の壁にHitさせて遊ぶこともほとんど出来ない。ひたすらカービングとジビングで楽しむコースだ。
1本滑ったところで休憩し、18:00からの営業開始を待つ事に。ナイターなのですぐ飽きるだろうと予想していたが、大きく期待を裏切ってくれるスキー場だった。

ナイター営業でも広域ロングラン

ドラゴンバレーナイターナイター営業だから見えている範囲のリフトとスロープのみだろうと思っていたが、大きく予想を上回った。リフトはゴンドラ以外全て運行。コースもピークから滑ると1本で5kmほどあるのではないかと思うほどの距離。(正確なところは不明)
そして、急斜面にハードパックなバーン。まさに、フリーラン天国だ。グルーミングされた堅いバーンを気持ちよくカービングすることが出来る。しかも、エッジが抜けて転ぼうものなら滑落していく程の急斜面だってある。テクニカル志向のスノーボーダーには最高のゲレンデ。
ジャンプしたり、壁に当て込んだりできるポイントはほとんどない。そういう意味では物足りないが、それを感じさせないすばらしいスロープだった。今まで滑ってきたナイターゲレンデで一番気持ちよくフリーランができた。
(ただし、何度も言うが遊べるポイントは無い。)

ここは冬ソナのロケ地です

冬のソナタドラゴンバレー、そうここは「冬のソナタ」のロケ地の1つ。
ミーハーぶって写真を撮ってきましたが僕は全く興味がありません。

スキー場のインフォメーションでは英語は通じる

ここ龍平だけでなく、この後紹介するフェニックスパーク、High1リゾートともにインフォメーションでは英語は通じます。インフォメーションだけでなくチケット売場でも多くの場合通じます。リゾートだけあって、英語の話せるスタッフを多く採用しているのでしょう。
韓国語に不安があっても英語が出来れば不自由は無いと思います。日本語は…。そういえば、日本語でやり取りを試みていませんでした。なんとなく日本語はダメな感じでした。

充実のパークとハーフパイプ、PHOENIX PARK

6日、7日の2日間はフェニックスパークへ。
6日はシャトルバスの時間のタイミングが合わず、市バスでフェニックスパーク近くの長坪(チョンピョン)という小さな街まで移動する。
バス内で日本語が少しだけ喋れる男性に声をかけられた。なんでもフェニックスパークまで行くから一緒に連れていってくれるらしい。長坪に到着が11:05分。ここからのシャトルバスは5分前の11時フラットに出発してしまったらしく、次のバスは12時フラット。先ほどの男性が「タクシーで行こう」とタクシーに5人ギュウギュウに詰め込まれ、ボードはタクシーのトランクからはみ出した状態で15分ほどかけてフェニックスパークに到着。タクシーの中で男性と話していると、彼の名前はパクさんといい、フェニックスパークのベースにあるホテルのホテルマンのようだ。しかも、リフトチケットをディスカウントすることができると言い、ホテルのフロント横の1室に通された。通常価格の40%OFF程度の料金でリフトチケットをGET! 初対面なのに、なんて優しい人なんだ。
韓国に来てから感じているのが、困っていると誰かが助けてくれたり、世話をやいてくれると言うこと。もちろん、みんながみんなではないが、必ず1人助けてくれる人物が現れる。おばちゃんに至っては集団で世話をやいてくれることさえあった。大阪での人とのコミュニケーションに近い。人への優しさや助けることよりも、問題から避けようとしている自分に気づかされた気がする。map02

完成度の高いフェニックスパークのパーク

パーク内には小さなキッカーが数個やジブアイテム、3連のビックキッカーなどがある。
この3連のキッカーの設計がすばらしい

ランディング後ノーチェックで次のキッカーにアプローチして丁度よい飛距離となる。3つ目は15mを超えるであろうテーブル長。キッカー自体にアールが無く、アップキッカーでも抜けキッカーでもない。よく出来たキッカーだ。目測で23度程度のキッカー角。ランディングも衝撃が少ないように適度な斜度がつけられていた。

フェニックスパークラングィングは斜度も長さも幅も十分すぎるほど。ここまで完璧な流せるパークが韓国にあるとは驚いた。やはり、雪がほとんど降らない人工降雪バーンだからこそ出来るパークなのだろうか。

パークここで滑っているスノーボーダーのレベルはそれ程高いライダーは多くなかったが、2-3人飛び抜けて上手い奴がいる。しっかりした軸で回し長時間のグラブ。独特なスタイルというよりは正統派ライダーが多い。女の子ライダーでも1人一番大きなキッカーをなんなく飛び、見事なグラブをメイクしていた。

後編につづく。

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この記事を書いた人

映像作家 / WEBディレクター
標高1,000mの高原にて生活。デジタルな制作環境をアウトドアフィールドの中に置き遊びと仕事の境界線を曖昧にしたライフスタイル。
ますます国籍や場所を問わない時代に。世界中どこでも生活・仕事・制作が出来るスタイルへ。

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