過去に何度もこのブログで推してきたSonyのコンパクトデジタルカメラ RX100。このカメラだけで海外での撮影の仕事をしてきたました。今回は許可をいただいたのでレビューしたいと思います。
FacebookやInstagram、個人ブログへの投稿ならiPhoneなどスマートフォンで十分かもしれませんが、取材や広告用の写真を撮るとなると一眼レフやミーラレスカメラを使うことが多いと思います。
僕も仕事での写真撮影、動画撮影にはミラーレスカメラを使うことが多いのですが、今回は海外での撮影の仕事にコンデジだけで挑んでみました。
内容はゴルフ関連のビジネスの取材。タイで写真と動画撮影。事情があって荷物を増やすことができず、一人なので出来るだけ手軽にかつ高画質に撮影したい。そこで選んだのがRX100。実は出発前にはミラーレスカメラをカバンに入れていたのですが、直前になってカバンから抜き出してコンデジ一台にしました。僕が使っているのは最新のモデルではなくてmark5です。

一眼レフやミラーレスとの違い
プロカメラマンが使うカメラといえば、ほぼ間違いなくデジタル一眼レフカメラかミーラレスカメラ。理由はいくつかありますが、主な理由は以下のようなもの。
- レンズ交換式でシーンに合わせて絵作りできる
- 大型のセンサーで高画質
- フォーカスが速い
- 設定が豊富かつ瞬時に設定変更できる
- 耐久性
最大の理由は撮れる写真が高画質、信頼できる機材であるということです。
豊富な交換式レンズで、広角、望遠と思い通りに撮影できます。内臓されているセンサーが大型なので暗所でもノイズが少なく高画質。明るいレンズとの組み合わせでボケのある写真を撮ることができます。
あと、以外と大切な点は見た目。プロに撮ってもらうのにいいカメラじゃないと不安になるというのもあると思います。
実際、今回コンデジだけで撮っているとプロカメラマンとは認識してもらえませんでした。
一眼レフカメラ(ミラーレスも含む)のデメリットは、大きいこと、レンズを含むオプションをたくさん持ち歩かないといけないこと。
逆にコンデジの最大のメリットはコンパクトさです。ポータビリティと機能性&撮れ高のトレードオフ。そのなかではRX100はコンデジとしてセンサーサイズが大きく高画質です。ポケットにも入るし、ゴルフ場という動き回るシチュエーションで使いやすカメラでした。
コンデジのメリット
- 小さくコンパクト
- 価格が安い(RX100はコンデジとしては高いです)
RX100の撮影方法
たくさんのコンデジが各社から販売されていますが、僕がなぜRX100を選んでいるかというと主に以下のような理由からです。
- センサーサイズが大きいので画質が良い
- フォーカスが速い
- Raw撮影できる
実はプロカメラマンは撮影後に色調整などさまざま調整、加工を行なっています。そのためはRawファイル撮影が必要。RX100ならそれが可能です。
撮影モードは「プレミアムおまかせオート」が基本
ほとんどの撮影をプレミアムおまかせオートで撮影しました。理由はコンパクトカメラなので、細かな設定をするに手順が多く時間がかかるから。一眼レフカメラならブラインドタッチで瞬時に設定変更できることも、コンデジではメニューボタンやファンクションボタンから何度もポチポチと押して設定する必要があります。全てを思い通りに撮影することは諦めて、ある程度の割り切りが必要。「シャッタースピードをあげたい」、「背景をぼかしたい」という時だけ「Sモード」や「Aモード」を利用しました。同じオートでも「Pモード」の方が良いのですが、モニターでのシミュレートされる色味がいまいち。RAWファイル撮影では後からいかようにも味付けできるので、レタッチした際のイメージがわきやすいようにHDR的な味付けの「プレミアムおかませオート」を使を多く使用しました。「プレミアムおかませオート」も万能ではなくて、思い通りのポイントにフォーカスしてくれないことがあります。そういう時はPモードのAFを中央一点にしておき、瞬時にPに切り替えて撮影しました。
カメラ任せで大丈夫か?という心配はあるのですが、そこはコンデジ。全てを求めるよりも“割り切ってカメラの特性を最大限に使う”のが最適解。
レンズが交換できないことや設定が思い通りにできないことよりも、小さく機動力があるので、寝転んだり、普段取りにくい姿勢で撮影をしたりと、コンデジだからこそできるメリットを生かします。
カメラの特性を理解して使う
スポーツ撮影の場合は、一眼レフカメラと比べるとシャッターのタイムラグが大きいので思い通りのタイミングでシャッターが切れないことがあります。そこで活躍するのが連写モード。RX100M5以降のモデルなら連写速度は秒間24コマ!これは映画の動画が24コマの撮影なので、写真といえど動画と同じだけシャッターが切れます。これなら撮り逃しなく撮影できます。
ただ今回、調子にのって連写してたら、すぐにメモリーカードがいっぱいになってしまいました。撮影中に古い写真を削除して対応したのですが手間がかかるので、大容量のSDカードを準備したり連写の使い所を考えるなどの対策が必要です。
一眼レフと比べるとセンサーサイズの小さいコンデジですが、風景や接写は得意なカメラです。光がよければ一眼レフにも負けないシャープな写真が撮れました。
一眼レフと同様な写真を撮るのではなく、コンデジの特性を利用して上手に使うと広告用の写真も撮れるという印象。またレタッチするのであれば十分雰囲気のある写真が作れます。
逆にRX100が苦手なのは、背景が綺麗にボケたポートレートなどでしょう。コンデジとしてはボケ味が出せる明るいレンズが備わっていますが、センサーサイズが小さいので接写以外ではなかなか綺麗にボケた写真は撮れません。
それ以外の用途では万能なカメラとも言えます。
RX100はこんな人におすすめ
プロカメラマンで今回のようにRX100だけで仕事をするなんて、よほど特別なことがない限りあり得ないと思います。
ではこのカメラは用途に最適かというと、
- プロカメラマンのサブカメラとしての利用
- 雑誌やブログの取材用
- プロに頼みたいけど頼めない、カメラの知識もそれほどないけど商用写真を撮る必要のある人
- 風景やスポーツ、ブツ撮りと一台でなんでも撮りたいよくばりさん
移動が多い、荷物を増やせない、撮影が主たる目的じゃない場合などにオススメできます。

ディーナーも十分撮影できました
いいカメラは欲しいけど一眼レフは使いこなす自信がない人や、過去に一眼レフカメラで挫折した人にはぴったりのカメラだと思いますよ。
毎回RX100をゴリ推しするのは、それだけ使いやすく良い写真が撮れるからです。このカメラで満足できなければ、ミラーレスや一眼レフなどのプロ機材へどうぞ。

室内撮影もバッチリ